複合機の保守契約とは?3種類の違いと選び方を解説
目次
複合機(コピー機)を導入した際、必ずと言っていいほど提案される「保守契約」。
しかし「何が含まれているのか」「どの契約形態を選べばいいのか」が分からず、とりあえずサインしてしまっている方も少なくありません。
この記事では、保守契約の基本から3つの契約形態の違い、選び方のポイント、契約前の注意点まで、初心者の方にも分かるよう丁寧に解説します。
「複合機の保守契約」の基本

保守契約とは何か?なぜ必要なのか
保守契約とは、複合機のトラブル対応・定期メンテナンス・消耗品補充などをカバーする、メーカーや販売店との継続的なサービス契約です。
複合機は精密機器であり、日常的に大量の紙や熱・電力を処理するため、経年劣化や突発的な故障が避けられません。
保守契約を結んでおくことで、故障時の修理費用を抑え、迅速な対応を受けることができます。
保守契約に含まれる主なサービス
| サービス内容 | 概要 |
|---|---|
| 定期点検・清掃 | 部品の磨耗チェックや内部清掃(頻度は契約により異なる) |
| 故障時の修理対応 | エンジニアの訪問修理・部品交換 |
| トナー・消耗品の補充 | カウンター契約ではトナーが含まれるケースが多い |
| 電話・リモートサポート | 操作方法の問い合わせ対応 |
※含まれるサービス内容は販売店・メーカー・契約形態によって大きく異なります。契約前に必ず書面で確認してください。
保守契約なしだとどうなるのか??
保守契約なしでも使用は可能ですが、故障時のリスクとコストが大幅に上昇します。
理由として、複合機の修理は部品代+出張技術料が発生し、1回の修理で数万円になるケースも珍しくありません。
また修理依頼から対応まで時間がかかり、業務停止のリスクも生じます。
保守契約なし・ありの比較
比較項目 保守契約あり 保守契約なし 故障修理費用 基本的に追加費用なし(契約内容による) 都度、部品代+技術料が発生 対応速度 優先的・迅速な対応が多い 対応が遅れるケースあり 消耗品コスト 契約に含まれる場合あり 実費購入 コスト予測 月額固定で予算管理しやすい 不規則な出費が発生
よくある失敗例として「メーカー保証期間中は保守不要と思っていたが、保証対象外の故障が発生した」というケースがあります。
メーカー保証は製造上の欠陥が対象であり、通常の磨耗や消耗品は対象外であることを必ず確認しましょう。
複合機の保守契約「3つの契約形態」を徹底比較
カウンター料金制(カウンター保守)カウンター料金制とは、印刷枚数(カウント数)に応じて料金が発生する、最も普及している契約形態です。
月額基本料金 + 印刷1枚ごとの単価(カウンター料金)という構造で、トナーや修理費用が含まれているケースが大半です。
印刷枚数が多い事業所ほど、コストが安定しやすい傾向があります。
メリット
- トナー・修理費用込みでコスト管理が容易
- 故障時の追加費用が発生しにくい
- 印刷枚数が多い場合、1枚あたりのコストが割安になる
デメリット
- 印刷枚数が少ないと割高になる場合がある
- 基本料金が発生するため、低稼働月も一定コストがかかる
カウンター単価の目安:モノクロ1〜2円程度、カラー10〜20円程度が一般的とされていますが、機種・業者・契約条件で大きく変動します。
スポット保守
スポット保守とは、故障や不具合が発生したときに都度依頼し、その都度料金を支払う形態です。
契約不要で初期コストがかかりませんが、修理が発生するたびに費用が生じます。
月間印刷枚数が極めて少ない、または機器の使用頻度が低い場合に向いています。
メリット
- 月額固定費がゼロ
- 使わない月のコストが発生しない
デメリット
- 修理1件あたりの費用が高くなりやすい
- 故障時の対応優先度が保守契約顧客より低い場合がある
- 消耗品・トナーは別途実費購入
「滅多に壊れないだろう」と思っていたが、部品の経年劣化で立て続けに修理が発生し、結果として保守契約より高くついたというケースがあります。
機器の使用年数が3年を超えてきたら、スポット保守のコストを再試算することをおすすめします。
メーカー保証+延長保証プラン
購入時に付帯するメーカー保証に加え、有償で保証期間を延長するプランです。主に購入(買い取り)した複合機に適用されます。
メーカー保証は一般的に1〜3年程度であることが多く、延長保証を付けることで保証期間を最大5年程度まで延ばせるケースがあります。
メリット
- 購入時に一括または年払いでコストを確定できる
- メーカー直轄のため技術品質が安定しやすい
デメリット
- トナー・消耗品は対象外であることが多い
- 対応範囲がメーカーの保証規定に限定される
- リース機には適用できないケースが多い
3つの契約形態まとめ比較表
比較項目 カウンター保守 スポット保守 延長保証プラン 月額固定費 あり なし なし(または年払い) トナー込み 多くの場合○ × × 修理費用 基本込み 都度発生 保証範囲内は○ 向いている用途 印刷枚数が多い 低稼働・サブ機 購入機の補完保証 コスト予測しやすさ ◎ △ ○
カウンター保守は、修理費や消耗品代が内包されるため、印刷量が多い企業にとってはコストを平準化できるメリットがあります。
一方で、「営業マンに勧められるまま契約したが、ペーパーレス化で印刷せず、高い基本料金だけ払っている」という失敗事例も多いため、自社の月間枚数の正確なシミュレーションが不可欠です。
契約形態の選び方|自社に最適なのはどれ?
印刷枚数・利用頻度で判断する
どの契約がお得かは、明確に「月間の印刷枚数」で判断できます。感覚ではなく、実績値や予測値をベースに選びましょう。
判断ステップ
月間 500枚以上(1日20枚以上) → 「カウンター保守」一択
トナー交換の頻度が高くなるため、トナー代が含まれるカウンター保守の方がトータルコストが安くなります。
また、使用頻度が高い=故障リスクも高いため、定額保守の恩恵を最大化できます。
月間 100〜500枚程度 → 「キット保守」を検討
SOHOや小規模事務所など。カウンター保守の「最低基本料金(ミニマムチャージ)」を下回る可能性があるため、使った分だけトナーを買うキット方式が柔軟です。
月間 100枚未満(たまにしか使わない) → 「インクジェット」または「スポット保守」
そもそも業務用のレーザー複合機(コピー機)が必要か再検討が必要です。
家庭用・SOHO用のインクジェットプリンターや、スポット保守契約の中古複合機で十分な場合があります。
機器の種類・導入形態(リース/購入)で判断する
| 導入形態 | 推奨される契約形態 | 理由 |
|---|---|---|
| リース(新品) | カウンター保守 | リース契約にセットで提案されるケースが多く、保守込み月額で管理しやすい |
| 購入(新品) | 延長保証 or カウンター保守 | メーカー保証切れ後の補完として延長保証、または長期利用ならカウンター保守 |
| 中古・レンタル | カウンター保守 or スポット保守 | 機器状態により故障リスクが高いため、保護されるカウンター保守が安心な場合も |
保守契約を結ぶ前に必ず確認したい「5つの注意点」
保守契約は長期にわたる契約であるため、サインする前に以下の5点を必ず確認してください。
対応時間・駆けつけ時間を確認する
「翌営業日対応」か「当日対応」かで業務への影響が大きく変わります。対応エリアや最短対応時間を書面で確認しましょう。
契約の縛り期間と途中解約条件を確認する
保守契約には「最低契約期間(1年・3年など)」が設定されていることがあります。中途解約時の違約金が発生するケースもあるため、事前に書面で確認してください。
カウンター料金に含まれる消耗品の範囲を確認する
「トナーは含まれるが、ドラムユニットは別途実費」など、消耗品の対象範囲は契約によってまちまちです。含まれる消耗品の一覧を明文化してもらいましょう。
機器の買い替え・廃棄時の扱いを確認する
機器を廃棄・入れ替えした場合に、残余期間分の料金が発生する場合があります。中途解約と同様、条件を書面で確認することが重要です。
サポート窓口の所在(メーカー直か代理店か)を確認する
メーカー直営の保守と、代理店経由の保守では対応品質や迅速さが異なるケースがあります。実際に連絡するサポート窓口がどこなのかを確認しておきましょう
まとめ:複合機の保守契約、まずはここから始めよう
保守契約は「なんとなく継続しているもの」になりがちですが、少し立ち止まって見直すだけで、コスト削減やサービス向上につながる可能性があります。
この記事を参考に、ぜひ自社に最適な保守体制を整えてみてください。
この記事では、複合機の保守契約について基礎から解説しました。要点を整理します。
- 保守契約には「カウンター保守」「スポット保守」「延長保証プラン」の3形態があり、印刷枚数・導入形態・コスト重視度によって最適解が異なる
- カウンター保守は印刷量が多い事業所に向いており、コスト予測と安心感を両立できる。スポット保守は低稼働機に向くが、修理頻度が上がると割高になりやすい
- 契約前には「含まれる消耗品の範囲」「縛り期間・解約条件」「駆けつけ時間」の3点を必ず書面で確認する
【重要】本記事をご利用になる前に必ずお読みください
本記事は、OA機器、空調設備、防犯カメラ等のIT・設備機器に関する一般的な情報提供を目的としたものです。以下の点をご留意のうえ、ご自身の責任と判断でご活用ください。
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1. 機器の保証および故障リスクについて
本記事で紹介する設定変更、カスタマイズ、または非純正品の利用は、メーカーや販売店の製品保証の対象外となる可能性があります。また、操作ミス等による故障やデータ消失について、筆者は一切の責任を負いません。
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2. 法令および専門資格の遵守について
エアコンの設置や電気配線、防犯カメラの設置等には、電気工事士等の国家資格が必要な場合や、建物賃貸借契約上の制限がある場合があります。ご自身で作業を行う際は、必ず関連法令や契約内容を確認し、必要に応じて専門業者へ依頼してください。
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3. プライバシーと肖像権について(防犯カメラ等)
防犯カメラの設置・運用に関しては、個人情報保護法や各自治体の迷惑防止条例、肖像権への配慮が必要です。設置場所や管理方法については、法的リスクをご自身で十分にご検討ください。
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4. 環境による差異と効果の非保証
記載されている省エネ効果、導入コスト、性能数値などは、特定の条件下での事例であり、すべての利用環境において同様の結果を保証するものではありません。
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5. 情報の鮮度と正確性について
IT・設備機器の仕様や法規制は頻繁にアップデートされるため、常に最新情報を公式サイトやなどで必ずご確認ください。
【免責事項】
本記事に掲載された情報に基づいて発生した損害(直接的・間接的を問わず、機器の故障、事故、法的トラブル、契約上の不利益等)について、筆者および掲載媒体は一切の責任を負いかねます。 最終的な判断と実施は、すべて利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。
