複合機コストを最大40%削減|今すぐできる複合機の見直しポイント
目次
複合機は「なんとなく毎月引き落とされている費用」になりがちです。
しかし料金の仕組みを理解し、適切な手順で見直すだけで、月額費用を20〜40%削減できるケースもあります。
この記事では、初心者の方でも迷わず実践できるよう、コスト構造の把握から具体的な削減アクションまでを解説します。
複合機の料金はどこで発生しているか??

複合機のコスト削減を始めるには、まず「何に費用がかかっているか」を把握することが不可欠です。
構造を知らずに削減しようとすると、効果の薄い対策に時間を費やすことになります。
月額費用の内訳を確認しよう
複合機にかかるコストは、大きく以下の4つに分類されます。
| コスト項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 本体費用 | リース料・レンタル料・または購入代金の償却 | 毎月固定で発生 |
| カウンター料金 | 印刷1枚ごとに発生する従量課金 | モノクロ・カラーで単価が異なる |
| 保守・メンテナンス費 | トナー・ドラム交換、修理対応の費用 | カウンター料金に含まれる場合も多い |
| 消耗品費 | トナーや用紙など(保守に含まれない場合) | 使用量に比例して増減 |
「月々〇万円」という認識のまま放置しているケースが多く、実際にはカウンター料金が膨らんでいることに気づかない場合があります。
まず直近3ヶ月の請求書を取り出し、各費目の金額を確認することを最初の一歩にしてください。
「カウンター料金」が最大のコスト源になりやすい理由
カウンター料金とは、印刷・コピー1枚ごとに課金される従量制の料金です。
モノクロ1枚あたりの単価に比べ、カラー印刷は3〜10倍程度の単価になることが一般的です
※契約内容により異なります。
印刷枚数が多い職場ほど、カウンター料金の総額がリース料を上回ることもあります。
カラー印刷の比率が高い場合、ここを改善するだけで大幅なコスト削減が実現します。
印刷枚数を把握・管理するだけでコストは変わる
印刷の「見える化」は、コスト削減の土台です。
多くの職場では、誰が・何を・何枚印刷したかを管理しておらず、無駄な印刷が常態化しています。
印刷枚数を部署・個人単位で把握し、ルールを設けるだけで枚数が10〜30%削減されるケースがあります。
人は「コストが見えない」と無意識に過剰消費します。
印刷ログを共有するだけで、各自が自然と意識するようになります。
具体例には以下のような対策ができます。
- 複合機の管理画面から月次の印刷ログをCSV出力する
- 部署別の印刷枚数を月1回共有する
- 不要な印刷(テスト印刷・確認用の仮印刷)のルールを設ける
実施手順の例
- 複合機のWebブラウザ管理画面にアクセスする(機器のIPアドレスをブラウザに入力)
- 「カウンター」または「使用状況レポート」メニューを開く
- 部署別・ユーザー別の印刷履歴を確認・エクスポートする
- 月次で担当者・上司と共有し、前月比を確認する
- 印刷削減目標を設定し、進捗を追う
「データを取っただけ」で終わるケースが多いです。
必ず「削減目標(例:先月比10%削減)」と「改善期限」をセットで設定しましょう。
契約プランを現状に合ったものに変更する
リース・保守契約の内容は、導入時のまま放置されがちです。
使用状況が変わっているのに契約が変わっていないと、過剰スペックの料金を払い続けることになります。
現在の月間印刷枚数と契約の「基本枚数(ミニマム保証枚数)」を照合し、乖離があれば契約変更を交渉することが有効です。
カウンター契約の仕組み
多くの保守契約では「月間最低枚数(例:5,000枚)に達しなくても最低料金が発生する」という構造になっています。
実際の使用枚数がその基準を大きく下回っている場合、低枚数プランへの変更が有効です。
実施手順
- 直近6ヶ月の請求書から月間平均印刷枚数を算出する
- 契約書の「基本枚数・ミニマム枚数」条件を確認する
- 実績枚数と基本枚数の差が大きい(例:実績3,000枚 vs 基本5,000枚)場合、業者に変更可否を相談する
- 変更後の料金シミュレーションを業者から入手する
- 費用対効果を確認し、変更手続きを進める
契約変更には「縛り期間」が設けられているケースがあります。
違約金や切り替えコストと削減額を必ず比較したうえで判断してください。
【即日実行】契約変更なしでコストを劇的に下げる5つのアクション

契約解除や機器の入れ替えといったハードルの高い手段を取らなくても、社内の設定やルールを変えるだけでコストは下がります。
追加投資ゼロで年間数十万円の削減も可能です!
効果を生みやすい5つのアクション
カラー印刷の制限(モノクロデフォルト化)
PCのプリンタ設定で初期値を「モノクロ」に固定します。これだけで、誤ってカラー印刷してしまうミスを撲滅できます。
受信FAXの完全データ化
受信したFAXを紙で出力せず、PDF化して担当者のメールへ自動転送します。スパムFAXによる紙とトナーの無駄をゼロにできます。
留め置きプリント(認証印刷)の活用
複合機の前に行かないと印刷されない設定にします。「印刷したけど取りに行かず放置」されるミスプリを防ぎます。
集約印刷(N-up)と両面印刷の徹底
2ページを1枚にまとめる(2in1)や両面印刷をルール化し、用紙代を半減させます。
スリープモードの最適化
待機電力を削減するため、業務時間外や休憩時間の省エネ設定を見直します。
削減効果の目安
- 消耗品管理の適正化:年間30〜60万円
- 印刷量の削減(両面・集約):年間10〜50万円
- 電気代削減:年間5〜15万円
「安さ」より「止まらない」を選ぶ~データから見るメーカー選び~
「初期費用やカウンター料金が安い機器」を選んだ結果、頻繁な故障・サポート対応の遅さ・業務停止によって中長期的なTCO(総所有コスト)が逆に増大するというパターンは多くみられます。
コスト最適化において最も見落とされがちな要素が、ダウンタイムコスト(業務停止による損失)です。
月間3,000枚のモノクロ印刷を行う企業が、カウンター料金を0.8円から0.5円に下げた場合の効果は月額900円・年間約1万円に過ぎません。
一方、複合機が1日業務停止になった場合の損失(売上機会・対応工数・信頼失墜)は数万円〜数十万円規模に達することもあります。
J.D. Power Japan「2025年カラー複合機顧客満足度調査」では、以下の結果が示されています。
| 部門(企業規模) | 第1位(スコア) | 第2位(スコア) | 第3位(スコア) | 満足度に影響する主要ファクター |
|---|---|---|---|---|
| スモールオフィス市場(5〜30名未満) | コニカミノルタ(684pt) | キヤノン(676pt) | 富士フイルムビジネスイノベーション(667pt) | 商品(基本性能)・保守サービス(リモート対応)・営業対応 |
| ラージ&ミドルオフィス市場(30名以上) | キヤノン(679pt) | リコー(675pt) | 富士フイルムビジネスイノベーション(673pt) | 商品(処理速度等)・保守サービス・コスト |
「リモートメンテナンス」が満足度の鍵
同調査では、顧客満足度を決定づけるファクターとして「商品(38%)」「保守サービス(28%)」のウエイトが高く、特にIoTを活用したリモートメンテナンスによるトラブルの未然防止・ダウンタイム短縮が約8割のユーザーに強い満足感を提供していることが判明しました。
カタログスペック(印刷速度・機能)だけで機種を選ぶのは辞めておくことをお勧めします。
導入前に「最大故障対応時間(SLA)」「リモートメンテナンスの有無・範囲」「オンサイト対応時間」を必ず確認し、保守体制を含めたトータルコストで判断してください。
まとめ:正しいコスト削減で、賢く経費を浮かせよう
複合機のコスト削減は、「印刷するな!」という精神論だけでは成功しません。
現場の業務効率を守りながら、「設定による自動的な削減」と「契約自体の見直し」の両輪で進めることが重要です。
経費削減で浮いたコストは、本来の業務投資や社員への還元など、より建設的な目的に使うことができます。
ぜひ、まずは「今月の請求書を見る」ところから始めてみてください。
小さく始めて、確実に成果を出していきましょう。
よくある質問
Q1. 複合機のリース契約は途中で解約できますか?
A. 一般的にリース契約は中途解約が認められていないか、残リース料相当の違約金が発生するケースがほとんどです。解約を検討する場合は必ず契約書の「中途解約条項」を確認し、業者に確認を取ることを推奨します。
Q2. カラー印刷を減らすと、顧客への印象が悪くなりませんか?
A. 顧客向け資料はカラーを維持しつつ、社内向け資料・下書き・確認印刷のみモノクロに限定するルールにすることで、印象を損なわずにコストを削減できます。用途によるルール分けが重要です。
Q3. 相見積もりを取ると、現在の業者との関係が悪化しませんか?
A. 見積もりを取ること自体は一般的なビジネス慣行です。「コスト見直しの一環として他社比較を行っている」と率直に伝えることで、多くの場合、現在の業者からも改善提案が得られます。
Q4. 保守契約なしで複合機を使い続けることはできますか?
A. 技術的には可能ですが、故障時の修理費が全額自己負担となり、予期しない高額費用が発生するリスクがあります。印刷枚数が多い業務用途では、保守契約の加入が一般的です。
Q5. コスト削減の成果はどのくらいの期間で出ますか?
A. ルール変更(カラー→モノクロ、印刷管理)は即月から効果が出ます。契約変更・業者交渉は更新タイミングが必要なため、早くて数ヶ月〜1年程度を見込んでください。
【重要】本記事をご利用になる前に必ずお読みください
本記事は、OA機器、空調設備、防犯カメラ等のIT・設備機器に関する一般的な情報提供を目的としたものです。以下の点をご留意のうえ、ご自身の責任と判断でご活用ください。
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1. 機器の保証および故障リスクについて
本記事で紹介する設定変更、カスタマイズ、または非純正品の利用は、メーカーや販売店の製品保証の対象外となる可能性があります。また、操作ミス等による故障やデータ消失について、筆者は一切の責任を負いません。
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2. 法令および専門資格の遵守について
エアコンの設置や電気配線、防犯カメラの設置等には、電気工事士等の国家資格が必要な場合や、建物賃貸借契約上の制限がある場合があります。ご自身で作業を行う際は、必ず関連法令や契約内容を確認し、必要に応じて専門業者へ依頼してください。
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3. プライバシーと肖像権について(防犯カメラ等)
防犯カメラの設置・運用に関しては、個人情報保護法や各自治体の迷惑防止条例、肖像権への配慮が必要です。設置場所や管理方法については、法的リスクをご自身で十分にご検討ください。
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4. 環境による差異と効果の非保証
記載されている省エネ効果、導入コスト、性能数値などは、特定の条件下での事例であり、すべての利用環境において同様の結果を保証するものではありません。
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5. 情報の鮮度と正確性について
IT・設備機器の仕様や法規制は頻繁にアップデートされるため、常に最新情報を公式サイトやなどで必ずご確認ください。
【免責事項】
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